金沢大学 医薬保健研究域医学系 耳鼻咽喉科・頭頸部外科学

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教授挨拶 
Greeting from DIRECTOR,

金沢大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科教室へようこそ!!心より歓迎いたします。
2008年よりこの教室のディレクターを務めています。私の在任期間を3期に分けますと、ちょうど最初の3分の1通過点です。教室の地盤に活断層がないことをしっかり確認し、インフラ整備も整い、北陸新幹線も開業し、いわゆる地固めがしっかりできました。スタッフも伸び盛りです。さらに来年度から始まる新専門医制度の研修プログラムも、練りに練って作成し、準備万端です。看板は120年続く老舗ですが、中身は常にイノベーションの真っ最中、まさに


“Form Follows Function!”



                    です。

 


さて、私たちの教室の基本理念は


「人を育てることはすなわち己を育てることである」



                                です。


この1世紀の間に、特に私が医師になってからの20数年間、医学界を始め私たちを取り巻く環境はグローバルレベルでめまぐるしく変化しつづけています。医療水準の標準化が求められる今日の医療現場ですが、一方で求められるものはオリジナリティーの高い技術や研究です。しかし、オリジナリティーというものはゼロからは生まれません。アインシュタインの相対性理論もダーウィンの進化論も、彼らにインスピレーションを与える環境下にあったからこそ生まれました。伝統というと古臭くて、堅苦しくて、なんだか敬遠されそうです。ですので、言葉を変えてトラッドといいましょうか。トラッドの中には先輩たちが築き、残してくれた、足場、助言、チャンスなど、門外不出の虎の巻がうようよあります。この虎の巻は外から眺めているだけではだめで、広げてみないと読めません。研修制度の変化に代表される昨今の医療環境の変化の中にあっても、医師としての、そして、人間としての生き方の核の部分はさほど変わっていません。医学教育改革として登場したコアカリキュラムや診療の質を担保する目的で普及しつづけるガイドラインは自己学習の材料としては適しているかもしれません。しかし、人間関係を通してでないと伝わりにくいことがいっぱいあります。自分が得たことを多少自分の経験の肉付けをして仲間に伝えます。先輩から後輩への一方通行ではなくて、後輩から教えてもらうことだってあります。そうやって,我々の集団は互いに仲間を育てていると同時に自分も育ててもらっています。

金沢大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科学教室のスタッフは日々の人間らしい生活をエンジョイしながらもそれぞれの持ち場で臨床でも研究でも教育でも一級品の仕事をしています。もちろん、国内だけでなく海外でも大活躍してくれています。そんな私たちも教室員として10数年もすると、やがて、自分を生かせる落ち着き先を見つけます。町の開業医として活躍する仲間、地域の一線病院で活躍する仲間、臨床を離れて研究で活躍する仲間、医師としてのキャリアよりは育児に励んでいる仲間、医師会で活躍する仲間、多様性に富んだ同門の先達がいます。そこで新たな挑戦を始める人もいます。教室はいつもそんな活動を支援してきました。
「血の通った」「懐の深い」という2つの形容は、教室運営はもとより、医師として、人間として、私個人がこだわって使い続けている言葉です。機能的で時代の流れに乗りながらも、根底に正統派の知識・技術・人間性を身につけたスタッフとして、「血の通った」「懐の深い」教室の一員になりませんか。きっと満足いく将来がありますよ!
 


耳鼻咽喉科・頭頸部外科 教授
吉崎智一