金沢大学 医薬保健研究域医学系 耳鼻咽喉科・頭頸部外科学

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診療分野:鼻副鼻腔 

慢性副鼻腔炎


 さまざまな原因によって副鼻腔の炎症が長く続いた状態を慢性副鼻腔炎といいます。いわゆる蓄膿症です。原因としては鼻茸、むし歯、鼻の形態の異常などがあげられます。最近ではアレルギー性鼻炎に合併する副鼻腔炎が増えてきています。
お薬などの通院治療で改善がない場合、鼻の内視鏡手術を行います。昔の副鼻腔炎の手術の標準的な方法は口の中を切っておこなうものでしたが、これは鼻の中から細い内視鏡と鉗子を入れて行う手術です。手術の確実性・安全性を高めるため、ドリルのような器械やナビゲーションを用いる場合があります。
副鼻腔炎のCT 鼻の中に充満する鼻茸 内視鏡手術を行っているところ
 

副鼻腔のう胞


副鼻腔や頬のところに膿や液体のたまったふくろができることがあります。原因としては昔の鼻の手術の後に数年?10数年して発症することが多いです。手術をしてのう胞を開放する場合は、できるだけ鼻の中からの開放を考え、侵襲の低下に努めています。
(写真:左上顎洞の副鼻腔嚢胞CT)
 

アレルギー性鼻炎


 アレルギー性鼻炎(花粉症・通年性)はくしゃみ、はなみず、鼻づまりを特徴とし、今や国民病ともいえるほどたくさんの人がかかっている病気となっています。その人の症状の程度にあったお薬を使う治療が大切です。さらに症例によってはアルゴンプラズマ凝固療法といって、アルゴンプラズマビームでアレルギーのおこっている粘膜を変性させ、症状を抑える治療が有効です。日帰りによる外来手術を行っています。
(写真:アルゴンプラズマ凝固装置)
アルゴンプラズマ凝固療法をおこなっているところ
 

嗅覚障害


 まずはT&Tオルファクトメーターを用いた基準嗅覚検査などを行い、嗅覚障害の程度を判定します。嗅覚障害は慢性副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、頭部外傷など様々な原因でひきおこされます。必要に応じ、画像検査なども行い、原因に即した治療を行っています。
(写真:T&Tオルファクトメーター)